団長です。これ以上続けると、初級者向けを逸脱するので戦術論は今回で大筋終わりです。一応7回目まで書きますが、7はあくまでおまけです。 なんだか続く日刊戦術論ですが6回目のお題は、「戦闘中の役割の遷移」についてです。戦闘中の役割とは第5回に出てきた「突破」「支援」「攪乱」「防御」「輸送」であり、遷移とは移り変わることです。 通常の軍隊では一人の兵士が携わる役割は一つですが、特殊部隊、とくに少数精鋭の部隊では多くの場合、戦場の状況の変化に応じて各員の役割が変わります。 RPGでは多くの場合後者が参考になります。 また、例え場面に応じて移り変わる役割だとしても、やはり主として行う役割は各員が持つことが多いと思われます。なんといっても、やはり特殊技能は修得に時間がかかるため、ある程度以上は専門家を育成した方が効率が良いからです。 やはりこの概念もRPGの参考になります。 まず分かりやすいものから論じましょう。自分がなんの専門家になるのが妥当であるかを考える時、やはり機体特性とパイロット性能がものを言います。 「防御」:他のメンバより被弾性能あるいは耐久性能などの生存性が高い。 「支援」:長射程で確実にダメージを与えられる。 「撹乱」:高移動力である。 「突破」:大攻撃力をはじき出せる。 「輸送」:味方を運べる。 上記の特性を良く見ると、「攪乱」「支援」「輸送」は特に機体特性がものを言いやすい項目です。 したがって、機体特性を踏まえた上でこれらの担当は優先的に決定される必要があります。 しかし、先にも述べたとおりある特定の役割それだけと言うのでは特に人数が3桁程度もいない場合などは戦力としてあまりに勿体といえます。 そこで兼業と言うことになるのですが、意味もなく任意の二つの役割を兼業しても意味がないどころか多くの場合マイナスです。各役割を考えた上で、在る役割から時間的空隙を起こさずに移行できるあるいは移行すると有効な役割は何かを考える必要があります。 それでは先に述べた優先的に決定されるべきに3つの役割についてそれがどのような役割で、他の役割を兼ねるとしたらそれは何で、そしてどのようなタイミングで切りかえられるかについて説明します。 「攪乱」が必要とする移動力は、特にOGの場合は完全に機体依存であり、パイロットの介在する余地はありません。 したがって、移動力が高い者はまず「攪乱」要員に名乗りをあげることが最低限必要なことであると言えます。 「攪乱」要員は多くの場合緊急時の「突破」要員を兼ねる事が殆どです。そうでない場合の殆どは「支援」要員です。 「攪乱」が「攪乱」足り得るには敵に無視されない存在である必要があるため、前記の兼任は当然と言えば当然です。敵の進軍位置と関係のないところをぶんぶん飛ぶ「攪乱」など「攪乱」になり得ないので当然でしょう。 稀なケースとして「輸送」を行う場合もありますが、それは専門的に行うわけではなく火急の際に脚の早さを見こまれての仕事でしょう。 「突破」に切りかえるべきタイミングは、本職の「突破」が敵の防御に足を止められ、敵陣に切りこめなくなった瞬間です。相手の支援か防御に果敢に突っ込み「突破」が再度の突撃をかける隙を作り出すのです。 あるいは、「突破」の脚が止まりかける度に「支援」を行い、「突撃」の妨害をする相手の防御や攪乱を叩きます。 なんにしろ、切り替えのタイミングは味方の「突撃」の突進力を下げないために動き回るのが「攪乱」の仕事です。 「支援」もまた、射程も特技の「狙撃」バーストアタックを利用する以外では伸ばせないため、機体依存性が高い項目です。(ただし、武装選択で変更が可能であるため「攪乱」よりは依存性が低いですが) また、「支援」は誤解を受けることがありますが、別に後方に下がっているものを「支援」機と呼ぶわけでは在りません。 後ろで動かない砲台など、たいした役には立たないので当然ですが。 「支援」は味方の「突破」が行いやすいようにすることが仕事であるため、「突破」に火線が集中しない様に、自分にも相手をひきつけつつ手近な相手ではなく「突破」を「支援」する攻撃が必要です。 したがって、小人数では「防御」あるいは「攪乱」を兼ね備える必要があります。 これは切りかえるまでもなく、「防御」しながら「支援」、「攪乱」しながら「支援」などの同時性を持つものであり、切りかえる必要がない変わりに、常に二つのことを考える必要があるわけです。 なお、たまに誤解している人もいますが現実の砲撃機や弓兵などが護衛されているからといって「支援」が常に味方に守られるべきであるわけではありません。 現実では長射程兵器は往々に防御力回避力が無に等しいことが多いわけですが、ロボットではそう言うわけではないため、むしろ守るべき対象のために「防御」や「攪乱」をする「支援」が当然とも言えるかもしれません。 「輸送」は母艦とサブフライトシステム属性持ち出なければ、殆どの場合関係ありません。OGでは恐ろしいことにサブフライトシステム属性を明記していません。(少なくとも2002/11/16時点では) 酷い話ですね。近いうちに何とかします。 いいわけをすると多くの場合飛行タイプの機体がこの役を引き受けます。 地味ですが非常に重要であり、多くの場合移動力に優れない「突破」や「防御」を任意の位置に運ぶことは部隊の生死を分かちますし、弾切れで戦力外となった味方に素早く新しい武器を補充することが重要であるのは言うまでもないでしょう。 「輸送」は「攪乱」や「防御」と兼任できると嬉しいですが、多くの場合「輸送」できる機体は攻撃力防御力に大きな不安を残すので、無理である場合が多いといえます。 「支援」に関してはコンビネーションアタックの性質により、とりあえず攻撃をしたと言う事実が重要、というOG in LLKのルール特性から一定の効果が見こめるため、「輸送」していない時は、ささやかな「支援」のしての役割を兼ねるというのもありでしょう。 残りの「防御」と「突破」ですが、この二つはある程度以上どの機体でもこなすことができます・ 「防御」はある意味OG in LLKの華です。スーパーロボット大戦とサクラ大戦からパクった援護防御システム、サポートガードにより、劇的に味方を庇うことができる上、ブロックを使えばダメージ無効化の機体もでき、カウンターを用いて攻撃することすら可能。 さらにHP減少によるテンションアップを『計画的』に行うことができるなど、なんというか「防御」にやさしいシステムに仕上がっているためです。 これにより、防御に向いた機体、向かない機体はありますが、とりあえずサポートガードさえ発動可能ならば一定以上の防御成果はあげられます。 逆にいえば「装備」に関しては説明が少ない項目であると言えます。(位置どりや、味方との連携など、装備より行動が重視される項目と言うわけです) 防御で重要なのは誰を守るか、であり、分かりやすい護衛対象がいる場合はともかく、味方全般を守る、という漠然とした任務が多いのも確かです。それ故に他の任務への切り替えというのは難しのですが、とりあえずは「支援」の項の説明と「突破」の項の説明が参考になるはずです。 「突破」は戦闘の華です。華々しく突撃し、劇的に散る、ではなく敵の大将の首を取るというのは武人の誉れと言えましょう。「突破」が他の役割に切り替わるのは多くの場合、味方が危険な場合です。自分の足が止まった時でも「突破」は「突破」の役割を果たすべく再度の突撃を敢行するべきですが、味方が危ない時は事情が違います。 もちろん、突撃を敢行することで相手の気をひくか、味方がやられ、自分が危険になる前に敵を蹴散らせる算段があるならば突撃もありですが、小人数戦では味方一機の損失が戦線崩壊に繋がる危険も少なくないのでそうもいっていられません。 「攪乱」し味方への火線を減らすか、直接「防御」する必要があります。 以上の様に多くの場合、小人数での戦闘の多いRPGでは役割は一つであることは殆どなく味方の状況、特に危機の際に変更する必要があるといえます。したがって、今回述べた内容を頭に止めながら行動することであなたのキャラクターはまた一歩、パーティにいる意味のあるキャラクターに近づくことができるでしょう。以上です。追伸: ハリーポッターの先行上映を見てきました。 内容はネタバレ禁止ということで話しませんが、お勧めします。面白かったです。 ただし、知性派魔法使い好きには勧められません。悪しからず(笑
[Root]OG in LLK戦術論6---2002/11/17(日)03:45---団長